親子でアウトドアを思いっきり楽しみたい夏。でも、虫刺されや日焼けなど、子どもの肌トラブルも起こりがち。レジャー先や帰省先では、すぐに病院に行けないときもありますね。そこで、正しい応急処置の方法をとりうみ小児科(千葉県白井市)の院長である鳥海佳代子先生に聞きました。■虫刺されは何の虫かわからないことも多い夏の虫刺されは、蚊・ブヨ・毛虫・蛾などが多いそうです。「ただ、親が刺されたところを見ていないと、患部だけみても“○○に刺された”と断言できないことも多いんですよ」(鳥海先生)虫に刺されたときの応急処置は、まず冷やすこと。冷やすと炎症もおさえられ、かゆみも多少やわらぐそうです。「患部を流水で洗うなどして清潔にしてから、濡れタオルなどで冷やします。保冷剤があればタオルやカーゼハンカチで包んで患部にあてるのもいいですね。ただ、子どもはすぐに飽きてしまうので、ずっと冷やし続けるのは難しいことも。一番手軽なのは、市販のかゆみ止め。レジャーにでかける前は薬局で相談して、いろいろな虫刺されに使えるかゆみ止めを用意しておくと安心です」(鳥海先生)なお、次のような症状がみられる場合には病院を受診したほうがよいそうです。・腫れがひどい・赤みの範囲が広い・かゆみがものすごく強い・じんましんや胸の音がゼーゼーしてくるなど、全身症状がでる■寝ているときに掻きこわしてしまうときは虫刺されは寝ているあいだに掻きこわしてしまう子も多いと思います。「掻きこわし対策としては、(物理的に)患部にさわれないようにガードしておくこと。カーゼで患部を覆って薄く包帯を巻いておいたり、室温を適切にして長袖・長ズボンのパジャマを着せたりするのもよいでしょう」(鳥海先生)それでも掻いてしまうことはあるので、爪は短く、丸い形に切っておくことも大切です。■日焼けしたときの応急処置は?次は日焼けのトラブル。夏の日差しは思いのほか強く、遊びに夢中になっているうちに、うっかり日焼けさせてしまった…。そんなときはどうすればよいのでしょうか?「自分でできる日焼けの応急処置のステップは2つ。まずは冷やすこと。そのあとに保湿です」(鳥海先生)冷やし方は、保冷剤をガーゼハンカチにくるんだり、冷水で湿らせたタオルをあてたり。保湿剤は、油分の多いクリームタイプだと刺激になることもあるので、サラサラした乳液タイプがおすすめだそうです。「それから水分を多めに摂るのもポイント。日焼けしていると皮膚から水分が奪われ、体の中もちょっと乾いている状態になっています。また、早く寝ることも大事。体全体が刺激をうけてデリケートな状態になっているので、早めに寝かせて体の回復を促してあげてください」(鳥海先生)■病院に行ったほうがいいレベルの日焼けとは?「病院に行かなくてもいいのは、赤みがあって火照っているものの、痛いほどではない状態。逆にひきつれた感じがあったり、痛みを感じたりするときは、受診したほうがいいです」(鳥海先生)とくに急いで病院に行った方がいいのは、水ぶくれがたくさんできてしまったようなケース。そこまでいくと子どもも痛くて寝られないかもしれません。■まずはトラブルを起こさない対策が大事虫刺されも日焼けも、大事なのはトラブルを起こさない事前対策です。「子どもの肌に適した虫よけ剤や日焼け止めを用意し、用法や回数を守って使いましょう。長袖・長ズボンで露出を少なくすることも対策になります」(鳥海先生)病院に行く場合、皮膚のトラブルだけでほかに症状がなければ、小児科ではなく皮膚科でもよいそうです。より専門的な処置ができることもあるし、小児科より夏風邪など感染症をもらう確率が少なくてすみます。■ママのケアも忘れずに最後に子どもだけでなく、ママ自身のケアも忘れずに。大人になると虫刺され跡も消えづらいので、爪を立てて掻いたりしないよう、大人用のかゆみ止めも用意しておくと安心。また、うっかり日焼けに備えて、シートマスクのようなたっぷり保湿できるアイテムもあるといいですね。いざというときの正しい処置を覚えておいて、親子で夏のレジャーを満喫したいですね!一冊あれば安心! 鳥海佳代子先生の著書(KADOKAWA中経出版) 『小児科医が教える 子どもが病気のときどうすればいいかがわかる本』「肌が荒れたとき」「お腹をこわしたとき」「熱を出したとき」など、子どもの症状別に具体的なホームケアのポイントと受診のコツがわかりやすくまとめられている一冊です。「小児科医ママの子育て応援ブログ」もチェック!
2016年07月13日【ママからのご相談】生後2か月の娘を持つ母です。ママ友から「夏になると子どもはあせもができやすいから気をつけて!」と聞きました。今のところは皮膚に異常は見られませんが、今後あせもができないか不安です。どうにかしてあせもを予防することはできないのでしょうか。第一子なので知識がなく心配です。●A. 家庭でできる“あせも”の予防法をご紹介します。こんにちは。メンタル関連を中心に書いているメンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。赤ちゃんにとって、あせもができるのは大きな苦痛です。かゆくても泣くことでしか伝えられませんから、発見が遅れることもあります。今回は、あせもの予防法について小児科医からお話を聞いてきました。●あせもができる原因あせもとは、汗の出口となる毛穴に汗や垢などがたまり、毛穴が塞がれて炎症を起こしている状態のことを指します。見た目は赤いプツプツが基本ですが、赤ちゃんや幼児の場合は白いあせももできる そうです。・赤いあせも……皮膚の深いところでできる→強いかゆみを伴う・白いあせも……皮膚の浅いところでできる→かゆみはほとんどない赤いあせもは、強いかゆみを伴います。ご友人が「夏になると子どもはあせもができやすいから気をつけて!」と念を押したのはそのためでしょう。かゆみを伝えることができない赤ちゃんは、泣くことでしか表現できません。親は、あせもを作らせないためのケアを十分にしてあげることが大切 です。あせもは放っておいたり、掻いてしまったりすることで“とびひ”します。そうすれば二次的な感染を引き起こすこともあるので注意が必要です。アトピー性皮膚炎を心配してしまうこともあるでしょう(私もそうでした)。小児科医のお話によると、相談者様のお子さんの月齢ではアトピー性皮膚炎かどうか判断がまだ付けにくいこともあるそうです。受診するときに、いつから出始めたのかという情報と一緒に、親族にアトピー性皮膚炎を患っている人がいるかどうかも知らせるようにしましょう。●ここに気をつけて! 汗をかきやすい体の部位6つ皮膚が接触しやすいところや、毛の生えている部分は汗をかきやすいです。・頭や額・首まわり・髪の生え際・背中・オムツをつけているところ(下腹部などはたまりやすい)・関節(ひじやひざ、手の中や脇など)こういった部分は汗をかくとたまってしまいます。暑い日などは、ベビーカーやチャイルドシートの中が高温になりやすいため、大量の汗をかきます。「ちょっとお散歩」という程度でもかなり汗が出ます。ベビーカーやチャイルドシートを利用する際は、とくに背中に大量の汗をかきます ので注意しましょう。●あせもの予防ポイント6つあせもを予防するポイントはいくつかあります。これらを状況に応じて組み合わせて行ってみてください。・遊んだ後やお昼寝後は、必ず汗をかいていないか触ってチェックする・汗をかいていたら、こまめに優しく拭き取る・シャワーや行水などをして汗を流す・衣類(肌着は特に!)は汗をよく吸う素材のものにする・汗を大量にかいている場合は、すぐに着替えをする・水分をしっかり取る汗をかいたまま放置しておくのは絶対NG です。汗をそのままにせず、しっかりと拭き取ったり流したりすることで、肌の清潔さを保つことができ、あせもの予防につながります。「あせもかな?」と思ったら、皮膚科か小児科に診てもらいましょう。早い段階で治すことができれば、赤ちゃんも強いかゆみで泣き止まないなんてことにならずにすみます。----------私の子どもたちも乳幼児期は、あせもになってしまいました。それは私があせもに関しての知識がなかったせいでもあります。小児科医にお話を聞いて、あせもの予防方法を知ったので、それからは早い対処ができるようになりました。大切なのは、お子さんの様子を常にチェックしておくことです。お役に立てれば幸いです。ご相談ありがとうございました。【参考文献】・『「赤ちゃん」そのしあわせのために』財団法人母子衛生研究会・著●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)
2016年06月29日【ママからのご相談】引っ越してきたばかりで、まだ子どもの“かかりつけ医”が決まっていません。0歳児なのでまだ予防接種のスケジュールがたくさんあります。家の近所に小児科があり、一度予防接種に行きました。とても混んでいて待ち時間が長く、途中でぐずって大変でした。今度から、予防接種だけはもっと空いているところにしようかと悩み中です。わが子は突然の発熱や皮膚のトラブルなど心配が多いため、早くかかりつけ医を決めたいです。子育て中のお母さん方はどのようにしてそれぞれの“ホームドクター”を見つけているのでしょうか。また、ホームドクターを選ぶときに重要なポイントや注意したほうが良いことなどあればアドバイスをお願いします。●A. 信頼できて、“いつでも行ける”距離と安心感を重視して選んでみては。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。ホームドクターの大切さを実感したのはやはり、自分が母親になってからという方が多いと思います。赤ちゃんは元気にしていたかと思うと夜中に急に高熱を出すこともあり、「よくわからないけれどとにかく泣き止まない」とか、ひどいあせもができてかゆみで全然寝てくれないなど、とにかく母親になってからというもの小児科にかかる回数がこんなに多いものだということは、私にはちょっとした驚きでした。そんなわが家のホームドクターは、家から一番近くにある小児科専門医です。自転車で5分、歩くと10分、駐車場も完備で言うことなしです。先生との関係性も良好ですし、どんなに軽い症状でも心配ならすぐに見てもらうことができます。今回はどのようにして自分と子どもにとってベストな“かかりつけ医”を見つけたらいいかお悩みのママたちに向けて、3つのポイントをご紹介したいと思います。●(1)通いやすい距離から探していく0歳児の赤ちゃんを連れて行く病院が、あまりにも遠いというのはママにとってもお子さんにとっても大変です。具合の悪い赤ちゃんはいつも以上にグズグズしますし、天候が悪いとベビーカーに雨カバーをつけて、傘をさして歩くことも考えなくてはなりません。まずは通いやすい距離にある小児科 はどんなところがあるかをチェックするといいと思います。地方自治体にもよりますが、転入届けや子育て支援の申請で区役所などへ行った際に、予防接種を実施している医療機関(主に小児科)の一覧表をいただけると思うので、それを参考に近所のお医者さんを探してみてください。車を普段からよく使っているママで、お子さんも自動車の移動に慣れているという方は、少し探す範囲を広げてみてもいいと思いますよ。この時点でいくつかの候補がピップアップされることでしょう。『株式会社オウチーノ』が2015年に、首都圏在住の20歳から39歳までで子どもがいる既婚女性534人を対象に行った『子育てと病院に関する調査』にも、このような結果が出ています。まず、「お子さんにはかかりつけ医がいますか」という質問に対して、「いる」と答えたのが79.0%。一方、「いない」は21.0%であり、約8割のお母さんはお子さんの“かかりつけ医”を見つけているということですが、「いる」と答えた人に「そのかかりつけ医を選んだ理由は?」という質問をしたところ、一番多かった回答は「家が近かったから」というものでした。●(2)経験者の声も聞いてみよう次にご紹介したいホームドクター探しのポイントは、地域密着の口コミ 。実際に口コミを得る方法は、家の近所の幼稚園などに近い公園へ遊びに行き、そこで出会ったママとお話をするというもの。『ベネッセコーポレーション』が2015年に実施した『かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて!』というアンケート調査でも、1位は「ママ友の口コミ」という結果が出ているくらいですから、ぜひ参考までに考えてみてください。時間は幼稚園の登園時間後の午前9時半くらいから、もしくは幼稚園降園時間後の午後の2時半ごろが狙い目です。その時間の公園は子どもを遊ばせているママさんたちでいっぱいでしょう。幼稚園ママたちは地域に密着した生活をし、日々情報を更新しながら子育てしています。上に小学生の兄弟がいるママさんは子育てのベテランですし、下のご兄弟がいるママは「小児科通いは日常茶飯事」という方が多い。あなたがもし、「引っ越してきたので小児科を探しています」と相談したら、通っている小児科や他にも知っていることを教えてくれるはず。ただし、実際に通っている人の話というのは私見が入ってしまう危険性もありますから、できれば何人かに聞いてみることがオススメです。このあたりで、だいぶ候補が絞り込まれることでしょう。●(3)先生との相性は大切、しかしそれだけでない部分も要チェックよく人間関係では「相性が合う、合わない」という言い方をすることがあります。かかりつけ医との“相性”に関しては、ほとんどがお子さんとお医者さんではなく、母親とお医者さんのことを指している場合が多いのですね。人は、誰かと接するときには相手に優しくしてもらいたいと思います。しかしながら、評判の良い小児科は混み合っていることが多いので、お医者さんも看護師さんも気持ちの余裕がなく、冷たい態度で接してくることはよくあることです。アドラー心理学というユニークな心理学の提唱者、アルフレッド・アドラーはこのように述べています。**********『他者は、あなたの期待を満たすために生きているのではない』**********つまり、相手には相手の価値観があることを否定することなく、自分と相手との人間関係に光を見出すことを重要と考える、ということではないでしょうか。何が言いたいのかというと、評判の小児科を実際に受診してみたときに見るべきは、先生の態度や物の言い方ばかりではない 、ということです。「お子さんを診ているとき、聴診によく時間をかけているかどうか」や、「発熱の時間や気になる症状の有無について質問してくれていたか」といったポイントを重視してみてください。「子どもの小さな異変も見逃したくない」という気持ちでいるお医者さんはとても信頼できると思いますよ。----------いかがでしたか?この3つのポイントを参考に、良いホームドクターとの出会うことができますように!【参考リンク】・約8割もの母親が、子どものかかりつけ医を決めている! | 株式会社オウチーノ()・かかりつけの小児科ってどう選ぶ?重視することを教えて! | ベネッセコーポレーション()●ライター/あしださき(元モデル)
2016年06月27日【女性からのご相談】50代。29歳の長女に1歳の女の子がいるおばあちゃんです。共働きの娘夫婦は社内恋愛・社内結婚でしたが、お互いの実家が隣接する市どうしと近かったため、どちらの実家にも近いところの賃貸マンションで暮らしています。近いので娘は孫を連れてよく遊びに来てくれてうれしいのですが、来るたびに娘の孫に対する健康管理面での細かいことが気になって、ついつい口出しをしてしまいそうになります。コーラなんか飲ませて大丈夫なのだろうかとか、かゆがってるみたいだけどアレルギーの検査を受けなくてもいいのかしらとか、いちいち挙げたらキリがないくらい、いろいろなことが気になってしまいます。うるさいことを言うつもりはないのですが、どこまでなら口を出してもいいものでしょうか?●A. 相談されたらできるかぎりの助言をするが、そうでなければ一切娘さん夫婦に任せること。こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。筆者は今56歳、筆者の妻は55歳ですが、やはり長女にもうじき2歳になる男の子がおり、ご相談者様のお気持ちは誰よりもよく分かります。かわいくて仕方がないことと思います。しかし、ご相談者様、これだけはわきまえておかなければなりません。お孫さんのことは、いくら気になったとしても、娘さん(ご夫婦)の方から相談されたならできるかぎりの助言をするという態度に徹してください。相談もされないのにおばあちゃん・おじいちゃんの方から口出しをすることは、よほどの例外(重大な疾病の初期症状が見られた場合など)を除いて、基本的にはしないでください。娘さんご夫妻に任せることが大事 です。都内で小児科クリニックを開業する小児科医の意見も参考にしながら、もう少しお話しさせていただきます。●子どもにとっては親が「この世で一番」の存在。子どもを混乱させてはいけません『誰でもこんな経験はありませんか。子どもがいる家庭に用事があって訪ねたら、喜々として出てきた子どもに、「なあんだ。ママ(パパ)じゃないのか」と言われたり、露骨にそういう顔をされた経験は。誰にでもおありかと思います。これは、子どもにとって、女親か男親かに関わらず“親”こそがこの世で一番の存在 であることを示したいい例なのです』(50代男性/都内小児科クリニック院長・小児科医師)小児科医が言うように、お孫さんにとって「この世で一番」の存在であるママやパパに、おばあちゃんやおじいちゃんが何やらお説教めいた調子で接していたら、お孫さんは混乱してしまいます。「そんなこと、1歳くらいの子に分かりはしない」などと侮ってはなりません。1歳になっていれば、大好きなママやパパが何やらよからぬ目にあっているぞといった雰囲気は、敏感に感じ取ってしまうものです。1歳のお孫さんにコーラなんか飲ませて大丈夫かとか、ずいぶんかゆがっているけどアトピー性皮膚炎などの心配はないのだろうか、検査を受けた方がいいんじゃないかとか。かわいいお孫さんのことですから気になるのは分かります。でも、だからといって急を要するような問題でしょうか?もちろん程度にもよりますが、ほとんどの場合、おばあさんやおじいさんが口を挟むようなレベルの問題ではないはずです。●医学は日進月歩で変化しています。祖父母の小児医療の常識がすでに古くなっていることも『50代くらいの若いおじいさん、おばあさんですと、子育てに関する自分の知識や経験もそんなに古くはないぞといった自負があるかもしれません。しかし、それは実は間違いなのです。医学は常に進化していて、小児科分野においてもその常識は医師のわたしがついて行くのも大変なくらい日進月歩で変化して行っているのです』(50代男性/前出・小児科医師)長年にわたって地域の子どもたちの診療と健康管理にあたってきた小児科医がこう言うのですから、おじい様、おばあ様はプロの意見を謙虚に聴くべきでありましょう。ご相談者様からみたら娘さん(ご夫婦)は頼りなく映るかもしれませんが、お孫さんのことをこの世で一番考えているのは娘さん(ご夫婦)なのです。子育てについての完璧な方法論などどこにも存在しないように、子どもの健康管理に関しても唯一絶対の正解などといったものは存在しません。わたしたちもそうであったように、今の娘さんも毎日手探りで、わが子の「よりよい未来」を模索しているわけです。娘さんご夫婦とお孫さんのことを陰からそっと見守り、“黒子”として「頼りになるサポーター兼アドバイザー」 に徹してさしあげてください。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年06月14日【ママからのご相談】3歳の息子が他の子に比べて落ち着きがなく、ママ友に「発達障害も考えてみたら?」と言われました。発達障害と簡単に言っても一体具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?●A. 小児科医師に聞いた3つの代表的な発達障害をご紹介します。こんにちは。ご相談ありがとうございます。ママライターのmomoです。たしかに発達障害といえども、実際どんなもの?というところがありますよね。今回は小児科医師に発達障害の具体的な特徴について聞いてみましたので、ご紹介します。●発達障害の主な種類3つ●(1)広汎性発達障害一般的に『自閉症』や『アスペルガー症候群』といわれるものが広汎性発達障害です。小児科の医師によると、具体的な特徴としては、・人と上手につきあうことができない・コミュニケーションをとりにくい・強いこだわりを持っている・歩き方や走り方などの動作がぎこちないなどが挙げられるそうです。これらの特徴が3歳くらいまでに現れる ことが多いとのこと。3歳くらいだと判断が難しいところですが、不安に思うことがあったら医師や専門家に相談してみましょう。●(2)注意欠陥多動性障害(AD/HD)自分の欲求など、コントロールをすることが難しくそれが行動に現れることで問題視される障害です。医師によると具体的な特徴は、・ひとつのことに集中することができない・落ち着きがなく、じっとしていることができない(多動性)・突発的な行動をとることが多い(衝動性)などが挙げられるそうです。周りの子に比べて落ち着きがなかったり、幼稚園などでいつもクラスから飛び出してしまったりなど、思い当たることがある場合は相談してみましょう。●(3)学習障害(LD)知的な遅れはない ので一見気づかれにくいのですが、幼稚園や小学校に入ると発覚しやすいのが学習障害です。医師によると具体的には、・聞くことが苦手・話すことが苦手・読むことが苦手・書くことが苦手・計算することが苦手などが挙げられるそうです。学習や日々の生活に困難を感じることが多く、周囲の人が早めに気づいて支援してあげることが大切です。----------発達障害は誰かの努力が足りず起きるものではなく、誰のせいでもありません。周囲の人が障害を理解して支えてあげることが大切です。少しでも自分の子に不安に思うことがあれば、医師や専門の人に相談してみましょう。●ライター/momo(ママライター、元モデル)
2016年05月07日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。子育ての悩みは多種多様。どんなママも子ども相手に試行錯誤しながら、一生懸命子育てをされているかとは思いますが、中にはビックリするようなママも!仕事柄、小児科医や助産師、 産婦人科医とご縁がある筆者が、「これが普通だと思ってほしくない」という事例をご紹介したいと思います。●妊娠中編『母親教室で「和食中心の食生活を」と言ったら「和食って何ですか?」 と聞かれた』(助産師Aさん)『「和食がいいと言われたのでうどんを食べるようにした」と言われたときは頭を抱えた』(助産師Aさん)『「できるだけ魚を食べるようにして。でも大型魚は水銀の心配があるからできるだけ小魚を」とアドバイスしたら、「水銀?魚に?ウケるー!ありえんし!」と言われ、まじめに説明していたら「ていうか魚嫌いだし」と言われたときには怒鳴りたくなった』(産婦人科医S氏)●産後編『出産後3日目に「気分転換に髪染めてもいいですか?」 と聞かれた。まぁ聞くだけマシかと思ったけど、髪染める時間があるなら睡眠をとってほしい!』(助産師Tさん)『出産翌日、がっつりメイクをしてSNS投稿用の写真を撮ってほしいとスマホを渡された』(産婦人科医N氏)『出産後の入院中に、友達だというネイリストを病室に呼んでネイルをしようとしていたのを発見。注意すると「意味分からんし」とそれこそ意味不明なことを言われた』(産婦人科医K氏)●小児科編『待合室で高熱の子どもをイスに寝かせ、スマホゲームをしている母親。心配じゃないのかな?』(小児科医S氏)『3歳の子どもを「昨夜から熱が下がらない」と連れてきた母親が、びっくりするようなまつ毛フッサフサの化粧をして、ブーツにミニスカート 。「そんな準備をする暇があったら一刻でも早く連れて来い!」と怒鳴りつけたくなった』(小児科医S氏)----------いずれのママも“食”について知る機会がなかったり、教えてもらえる環境がなかったり、メイクやファッションについてはママ自身の自己肯定感が低いために「メイクや服装をしないと自分はダメな人に見られてしまう」と思い込んでいる可能性も。スマホゲームについては「イベントなどに参加しておかないと仲間から認めてもらえない」とネット上の“仲間”に対する承認欲求や依存が感じられます。“食”については自らが興味を持って学べば、がっつりメイクをしなくても美しい肌になれ、体型も美しく保てます。「これじゃヤバいよね」と心のどこかで思っているなら、今からでも大丈夫!学んでみてはいかがでしょうか?そして子育て中のママを一番認め愛してくれているのは他ならぬお子さんです。赤ちゃんや子どもが泣いてワガママを言うのは大好きなママに視線を向けて、声をかけて、微笑みかけてほしいから。理想の子育てとギャップがあっても大丈夫! 一緒に成長していくつもりで、お子さんにもっと興味を持ってみてはいかがでしょうか。●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年05月05日仕事をするなら、お金が大事?それともやりがい?そんな質問をよく聞きますが、悩んでいるみなさんに朗報です。4,000万人以上の会員の情報を持つ世界最大級の給与データベース『PayScale』が、「高収入とやりがいは両立できる」と発表しているのです。それでは、どんな仕事が両立しているのか?『PayScale』内で紹介されている、「平均年収709万円(65,000ドル)の支払いがあり、85%以上の人がやりがいを感じている仕事」のリストを見てみましょう。■10位:小学校や中学校の経営者(平均年収 837万円)76,700ドル子どもたちの未来に関わる学校経営者は、高収入かつやりがいのある仕事です。実際に98%の経営者たちが、「やりがいがある」と答えています。少子化が問題になっていますが、教育熱が下がっているわけではないので、よい学校にすることがやりがいにも収入にもつながるのです。■9位:健康の診断や治療に関わる職種(平均年収995万円)91,200ドル人々の健康に関わる仕事も、やりがいを感じやすいといえます。医者以外にも病気の人と関わる仕事はたくさんありますが、患者さんが元気になる姿を見られることは大きな喜びです。87%の人が、「やりがいがある」と答えています。■8位:眼科医(平均年収1,113万円)102,000ドル8位には医師がランクイン。やはり困った人を助けているという実感を持ちやすい仕事は、やりがいも感じやすいようです。86%の人が、「やりがいある」と答えています。■7位:歯科医(平均年収1,408万円)129,000ドル最近では削らない治療、予防歯科の考え方が広まり、定期的に同じ人を見て歯の状態をチェックし、よい状態をキープする歯医者が増えてきました。そのためか、人との関わりやつながり、実際に自分のやったことが結果として見えやすく、充実感につながっているのかもしれません。「やりがいがある」と答えているのは、86%の人たち。■6位:小児科医(平均年収1,625万円)149,000ドル子どもの健康を守る小児科医は、子どもたちの元気になった姿や成長を実感でき、やりがいのある仕事です。88%の小児科医が、「やりがいがある」と答えています。■5位:家族経営や開業の医師(平均年収1,800万円)165,000ドル90%の人がやりがいを感じている開業医は、お医者さんのなかでも収入が高いといえます。患者さんを助けることと、経営することの両方の面でやりがいを感じることができるのでしょう。■4位:精神科医(平均年収2,150万円)197,000ドル患者さんの心の問題に寄り添う精神科医は、その92%が「やりがいがある」と答えています。 同じ患者さんに定期的に会う必要があるので、長期的に病状の改善を感じられることがやりがいにつながっていると考えられます。■3位:眼科医・歯科医・小児科医・精神科医・麻酔専門医・外科医以外の医師(平均年収2,455万円)225,000ドル医師といえば、ハードワークなイメージがありますよね。しかし、89%の人が「やりがいある」と答えています。医師という仕事は、常日頃から自分が誰かの役に立っている実感を得られやすいようです。■2位:麻酔専門医(平均年収2,980万円)273,000ドル手術のときに欠かせない麻酔の専門医ですが、実はその判断には職人的な経験や技術が必要なのだそうです。一回一回が真剣勝負で患者の命に関わるその仕事は、91%の人が「やりがいがある」と答えています。■1位:外科医(平均年収3,317万円)304,000ドルランキングのトップは、病気の患者を手術する外科医でした。96%の人が「やりがいがある」と答えています。手術などを通じて病気の患者を救うことが、やりがいにつながるのでしょう。*トップ10のほとんどは、人々の健康を守る仕事や子どもに関わる仕事で占められていました。いまの自分の仕事のなかでも、「困った人の役に立つ」ことと「子どもの未来に関わる」ことを見つけると、よりやりがいを持って働けるのではないでしょうか。この機会に、改めて自分の仕事の価値ややりがいを見つめ直してみては?それだけで月曜の朝、仕事に行くのが楽しくなるかもしれませんよ。(文/スケルトンワークス) 【参考】※18 meaningful jobs that pay very well-Business Insider
2016年04月23日【ママからのご相談】2か月の男の子を育児中です。妊娠前、妊娠中、出産後と、誰からも全く教えてもらえなかった、赤ちゃん(息子)の包茎について悩んでいます。赤ちゃんが包茎なのは想像できていましたが、これをどう洗えばいいのか、 扱えばいいのか全くわかりません。ネットで“むきむき体操”というものを知り「なるほど!」とも思えたのですが、いざ息子のペニスを見てみると、どう剥くのかも「?」な状態です。病院では「清潔にしてあげましょう」と言われましたが、「清潔ってどういう状態?」というレベルでわかりません。恥ずかしくて、そこで「剥くんですか?」とも聞けず……。旦那はなぜか「放っといてやれよ」と言い、真面目に取り合ってくれません。放っとくと病気になるかもしれないとネットで読んだので、そういうワケにもいかない!と憤っています……。●A. なぜか誰も教えてくれなかった赤ちゃんの包茎問題を取り上げます!ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。『包茎 』とは、常にペニスが皮で覆われている状態を指し、相談者様のおっしゃる通り、生まれたばかりの赤ちゃんはどの子も生理的に包茎です。日本小児科学会の公式サイトでは、『新生児の100%が真性包茎(ペニスを覆う皮の口が狭く、亀頭が出せない状態)』であると紹介されており、これを心配する必要はない様子。とはいえ、私も2人の男の子を育てていますが、出産直後は「どーするの、コレ!?」と悩んだものです。何せ、当然ですが母親にはペニスなんてありません。とくに初めての育児では、「わからないけど、わが子のために間違った選択だけはしたくない……!」と意気込んでいただけに、息子のペニスとの遭遇は予告されていない一大事でした(なぜか出産に至るまで、赤ちゃんのペニスについて詳しく教えてくれる人っていないですよね……)。今回は、誰も教えてくれない小児包茎への疑問と、それを心配しすぎて陥る『包茎心配症候群 』というママの精神状態についてお話しします。●“むきむき体操”ってするべきなの!?わが子のペニスを心配するママたちにより、ネットで一時期話題となった“むきむき体操”。赤ちゃんのペニスの清潔を守るため、皮に剥き癖をつける体操として、泌尿器科と小児泌尿器科を専門とする岩室紳也先生が提唱したものです。長男の出産直後、私もネットで“むきむき体操”の存在を知りました。インターネットは便利なもので、丁寧に図解してくれた画像も出回っておりましたので、早速わが子のペニスに立ち向かってみたのですが……。「剥くってどこのこと!?癒着してない!?」。そう、真性包茎のペニスの皮は、その下にある亀頭とぺったり癒着している のです。「この皮を無理やり剥くの?え、多分、血が出るよ?出てもいいの!?」なんて恐ろしいことを考えながら、情けないことに結局何もできずじまい。「世の中のママは、果敢にもあんなことを成し遂げているのか……。母親になるってスゲェや!」という感想とともに、「どうしよう……乗り越えられない……放っておくべきか?病気とか大丈夫?」という焦燥感がフツフツと湧き出て、寝ても覚めても頭はペニスでいっぱいになりました。後ほど知ったのですが、提唱者である岩室紳也先生も、「むきむき体操は、してもしなくてもどちらでも良い 」とお考えで、全ての男子ママに課せられた必須の登竜門だというわけではありません。「血が出るんじゃない?」「間違えるかも!」と不安があるのであれば、無理にしなくてもOKです。安心してください。●男の子を持つママたちの『包茎心配症候群』にまつわる経験談5選「むきむき体操を無理にしなくても良い」と紹介したのにはわけがあります。わが子のペニスを過度に心配することで起こる『包茎心配症候群』をご存じでしょうか?包茎心配症候群とは、男の子の赤ちゃんを持つママがわが子の包茎に対して不安や焦燥感を抱く状態 を指します。2010年3月20日、朝日新聞出版から出版された雑誌『AERA(アエラ)』で紹介され注目を集めました。また朝日新聞出版では、これよりも以前(2002年10月)の『週刊朝日』でも小児包茎を過度に心配するママたちを取り上げています。「包茎心配症候群なんて、うちには関係ないよ」とお考えですか?ところが意外にも、男の子を持つママたちには少なくはない様子 です。このたび、実際に男の子を育てるママたちによる包茎心配症候群チックな体験談を取材しました。●(1)無理やりやった結果、出血……『お風呂に入れるたび、息子のペニスが気になって仕方なかった。なぜなら、息子の尿道から見える恥垢が小児科なんかでアドバイスされる“清潔な状態”とは程遠く感じられたから。でも、どう考えても剥かなきゃ洗えないし……。意を決してある日、力いっぱい剥いてみた。案の定出血して、息子はギャン泣き……。 私も泣きながら、「ごめんねごめんね」と謝り倒し、なんとか洗ってそれ以来触っていない。今2歳になるけど、いまだに息子のペニスが怖い、そして心配』(20代・2歳児のママ)●(2)病的に執着していた『当たり前だけど、赤ちゃんのペニスと旦那のペニスは違う。でも、いつかは大人と同じ状態になるわけで……。ゴールがそこ(旦那の状態)なら、早めに剥いてあげたいと思った。おむつ替えやお風呂のたびにむきむき体操をした甲斐あって、今ではお風呂のときに本人が自分で剥いて洗ってる 。でも、泣きじゃくる息子を押さえてむきむき体操をしていたころのことを思い出すと、いたたまれない気持ちになる。赤ちゃんだったから記憶にはないみたいだけど、あのときの私は病的にペニスに執着していた』(30代・5歳児のママ)●(3)息子の成長に一点の曇りも許せなかった『旦那に「放っとけば、いつか自分でなんとかするものだから」と言われた。同性だから私よりは分かっているはずなのに、全く力になってくれず……。「いつかは剥けるものなんだろうけど、ずっと剥けずに悩んでる成人男性だっているんでしょ!?息子には、絶対そうなってほしくない!」と思っていた。実際、そうなったらそうなったとき(手術とかあるし)なんだろうけど、初めてわが子を抱えた当時の私にとって、息子の成長に一点の曇りも許せなかった 。子どもが大きくなってくれば、一点どころかあちこちに曇りがありまくりで(笑)、包茎なんて微々たるものに思えるようになったけど……』(40代・小2のママ)●(4)ネットのせいで不安が大きくなった『ネットでも「剥いてあげるべき」という言葉が多く見受けられ、おむつ替えのたびに「なんとかしてあげなきゃ」と焦っていた。ネットのない時代なら、「子どものペニスはこんなもの」と楽観的に考えられていたのかも?と感じる。実際、ネットで小児包茎の情報に触れるまで、子どもが包茎なのは当然だと認識していた。下手にさまざまな情報が入ってくる現代は、メリットもあるのかもしれないがデメリットも大きいと思う。素人がインターネットで得た知識はどうしても中途半端で、今思えば、いらぬ焦りばかりが膨らんだ 』(20代・5歳児のママ)●(5)母親教室でもっと詳しく説明してほしかった『女の子と男の子を育児中。正直どちらも、“性器への疑問”はあった。男の子の包茎はもちろん、たとえば女の子の性器もどう拭けばいいのか……。出産前の母親教室に参加した際、“オムツの替え方”についての説明を受けたこともあるけれど、「ここをこうやってオムツを脱がして〜」までは具体的な説明をしてくれるのに、「脱がしたら綺麗にしてあげましょう」みたいな感じで、一番知りたいところをボカして説明される 。教室で使用する人形も、当然だけど性器がリアルなわけじゃないので、ツルツルの何もない股間を拭く動作だけして教室終了!あれじゃ何もわからない。母子手帳を受け取るタイミングや母親教室なんかで、もっと性器について踏み込んで触れてほしいと感じた 。とくに男の子のペニスについては、自分には無い器官なのでボカされると本当に何もわからない』(30代・3歳児のママ)----------男の子を育てるママであれば、大なり小なり“息子のペニス問題”を気にかけたことがある印象を受けました。また、インターネットが普及した現代だからこそ、さまざまな情報に触れることで不安や焦燥感が増長されているのでは?という声もあり、ネットが持つ便利さ以外の側面が垣間見えます。包茎心配症候群が加速し、独断で無茶な処置をしてしまった場合、誤ってペニスが傷ついてしまうケース もある様子。「できるかどうかわからないけど……イッチョやってみるか!」と決断するくらいなら、いったん忘れて様子を見た方が賢明なのではないでしょうか。小児包茎は病気ではありません。痛がるわが子を押さえつけて無理やり剥く必要はない のです。繰り返し包皮炎が起こる、おしっこが飛び散る、包皮が膨らむ、などの異常が起こらない限り、過度な心配をせず心に余裕を持って成長を見守ってあげましょう。●わからないことは、わかる人に聞けばいい!わが家の小児包茎問題は、結局パパへ丸投げすることで決着しました。無責任なように感じられるかもしれませんが、ペニスの皮を剥くにしても、そのまま様子を見るにしても、母親である私では加減がわかりません。それならば、私よりも詳しいはずであるパパに任せてしまった方が適任 だと感じたからです。息子たちのペニスの皮は剥かれたのか否か……。それは彼らのコアなプライバシーに関わるので、ここでの明言は控えておきます。どちらにしても、自分よりも詳しい人が常に家にいると思えば、私自身の気持ちも幾分か楽になったことは事実です。わからないことがあるのなら、わかる人に聞くべきです。とても基本的なことですが、これは当然育児にも当てはまります。わからないことをネットで調べる時代ですが、それでも理解しきれないこともあるでしょう。それなら、詳しい人に聞けば済むこと なのです。相談者様のご主人は“放っておけ派”である様子ですが、相談者様が抱く心配や不安を全て話した上での意見なのでしょうか?病気のリスクがある話をご主人にお話ししましたか?不安や疑問をきちんと打ち明けて、一度話し合いの場を設けてみてはいかがでしょう。大切な“息子の息子”の問題であれば、たとえ無関心を決め込むタイプのパパであっても、真面目にならざるをえないはず。「それでも頼りない!」と感じるのであれば、独断で判断せず病院で相談してみてください 。定期検診での問診や、病院での予防接種など、赤ちゃんが小さいうちは小児科医と何度も顔を合わせるチャンスがあります。彼らは多くの赤ちゃんが成長していくのを見届けてきた、子どもの体の専門家。恥ずかしがらず、ぜひ勇気を出して聞いてみましょう。その一歩から、息子さんのペニスとママの精神状態の未来は開けてくるはずです。【参考文献】・『ママもパパも知っておきたい よくわかるオチンチンの話』岩室紳也・監修【参考リンク】・包茎 | 日本小児外科学会()●ライター/木村華子(ママライター)
2016年04月06日こんにちは、ママライターの広瀬まおです。インフルエンザが猛威をふるい、あちこちで学級閉鎖が起きています。中には「ワクチンを打ったのに発症した」という人も。インフルエンザには型があるため、残念ながら予防接種したワクチンと型が合わなかった場合は発症してしまう んですね。それを知ってからわが家は予防接種をしていませんが、誰もかかっていません。体調を崩しやすい子なので、12月~1月は3日に一度ほどのペースで小児科に通院していたのにも関わらず、です。●病気がうつるのは、咳のせいだけじゃない!?インフルエンザは飛沫感染でうつります。簡単に言うと、インフルエンザにかかっている人の咳やくしゃみで飛んだ唾などが体内に入るせいです。ではマスクをすれば良いのでは?となればそれも正解のひとつ。あとひとつ、予防として大切な“手洗い ”があります。咳をした人が口を手で抑え、その手を洗わないままドアノブを触ったら……。そこにウィルスがつくことになります。健康な人がそのドアノブに触れた手で顔をこすれば、感染率が格段に上がります。こういう形でインフルエンザは流行していくのです。「手洗いもうがいもちゃんとやっていたのにうつった!」という人もいるかもしれません。でもその手洗い、本当に正しいやり方でしたか?●正しい手洗いをマスターして、春を満喫しよう!厚生労働省のホームページには正しい手洗いの方法が記載されています。世田谷区の小児科医師に話を聞いたところ、「きちんと泡立たせることが大事 」だそうです。「泡を立たせ、指の間もこすり合わせながら、手のひらの表裏、手首までくまなく3分以上洗ってから、流すこと」。小さな子だと、泡を立たせるのが難しいケースもあります。そういうときには、親が泡立たせてあげるか泡タイプの石鹸を利用するといいでしょう。もうすぐ春。卒業や入学など何かとイベントの多い季節です。手洗い・うがいをきっちりやって、いろんな行事に参加しましょう。【参考リンク】・インフルエンザQ&A | 厚生労働省()●ライター/広瀬まお(コピーライター)
2016年03月15日授乳・おっぱいおっぱいを求めるとき、子どもの心には「ママともっと一緒にいたい」という気持ちも隠れています。小児科医の川上一恵さんにお話を聞きました。Q、2歳を過ぎたら断乳した方がいい?2歳すぎの息子は、いまだに夜寝るときと朝方のおっぱいがやめられずにいます。断乳を決意できず卒乳を待っていたのですが、なかなか卒乳してくれず、このままではいけないと焦っています。無理にでもやめた方が良いのでしょうか。[神奈川県・kuri]A、おっぱい以外の方法で安心感を与えて生活リズムが整っていて、朝ご飯をしっかり食べられるなら、急いで断乳しなくても良いと思いますよ。卒乳を待つ場合は、子どもが求めてきたときにだけ、おっぱいをあげるようにしましょう。昼間たくさん体を動かして遊び、疲れ切って布団に入るように心掛けると、いつの間にかおっぱいがなくても眠れるようになっていきます。しばらくの間、寝かしつけをパパにお願いしてもいいですね。その代わり、ママは寝かしつけ以外の時間に、たっぷり抱っこしてあげましょう。卒乳の目安は年齢ではなく、おっぱい以外の方法で子どもが安心感を得られるかどうかです。例えば抱っこで十分安心できるようになれば、不安なときは「ママ抱っこ」と言うようになります。そんなときは、子どもが満足するまで抱っこしましょう。多くのお母さんは「おっぱい」と言われると15分くらい抱っこするのに、「抱っこ」と言われたときは1分くらいなんですよね。これでは、子どもはおっぱいの方が良いに決まっています。優しく抱っこしたり、手をつないだり、添い寝したり、子守歌を歌ったりして、子どもがママから守られていると安心できるようになれば、無理なく卒乳できると思います。Q、おっぱいを続けながら食に興味を持たせるには?保育園に通う1歳5カ月の息子。おっぱいが好きで、食事は1食につき平均3口くらいしか食べません。おっぱいは私もまだ続けてあげたいですが、もっと食に興味を持ってもらいたいです。現在の体重は11.5㎏で小さくはないです。[東京都・YayoG]A、ご飯を少しでも食べたら褒めて食べる楽しさを教えてもし夜中におっぱいを飲んでいるせいで、朝ご飯が食べられないのだとしたら、夜中のおっぱいはやめた方が良いですね。夕ご飯前のおっぱいも、小腹を満たして食べる気力をなくしてしまいます。朝も夜も、あくまでもご飯が先、おっぱいはその後という順番を守ることが大切です。食事は初期食レベルからもう一度仕切り直してみましょう。少しでも食べたら「よく食べたね。おっぱいにしようね」と褒めて、食べられる量を一口ずつ増やしていきます。園では頑張って自分で食べているのですから、おうちではママが食べさせてあげて構いません。また、味付けや固さが発達に合っていないせいで食べない可能性もあるので、時にはベビーフードを参考にしてみましょう。食に興味を持たせるには、ママも一緒にテーブルに着いて、「おいしいね」と食べることが一番です。おなかがすいていて、ママがおいしそうに食べている姿を見たら、自分も食べてみたくなりますよ。ママの気持ちに余裕を持たせるため、下準備に時間のかかる根菜類は休日にまとめてゆでる、ご飯は炊いて冷凍などしておくといいでしょう。illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年03月09日【ママからのご相談】40代のママです。乳製品と卵に食物アレルギーを持つ息子が、この4月に地元の市立中学校に進学します。小学校時代はアレルゲン物質を除去した給食を他のお子さんたちと一緒に食べてきました。今回、進学説明会で、中学校では除去対応はできないので自己責任で除去するか、そうでなければお弁当を持たせるようにと言われました。12歳の子どもに100%自己責任で除去しろと言うのも酷ですし、「除去食対応なし」となると実際食べるものがなく成長期に必要な栄養が十分に取れないと思うので、お弁当を持たせるつもりです。ただ、本人は「他にもお弁当の子っているのかなあ」と人の目を気にしています。どう言ってやったらよいか助言をいただけないでしょうか。●A. “人目を気にしていたら大人の体になれない”ことと、“命を守るために給食でなくお弁当にする”ことを優しくお話ししてください。こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。ご相談者様、わが家もまったく同じです。わが家の息子は魚介甲殻類とナッツ類の食物アレルギーですが、すでに息子への説明・説得は済み、本人も中学校にはお弁当を持って通うことで納得しております。その際、筆者と妻から息子に話したことは2点だけです。1つ目は、「人目を気にして自分も給食にしたら、安全のために“これも食べないでおこう”“それも食べないでおこう”となり、必要な栄養が取れず体の成長に悪影響が出る 」こと。2つ目が、「生徒の自己責任でアレルゲン物質を除去せよという方法では、万が一ということを考えたら給食は食べさせられない 」ということです。それでは、都内の私立医科大学附属病院でアレルギー外来を担当する小児科医の先生にお話を聞きながらこの問題を一緒に考えてみましょう。●給食は食物アレルギーの負荷テストではないので、陽性物質は除去するしかありません。だから、お弁当を持参するしかないのです『数年前、東京都調布市の小学校で給食時に食物アレルギーによるアナフィラキシーショックで子どもが死亡するという痛ましい事故がありました。そういった事件を受けて、ここ数年、アレルギー検査で陽性反応が出た物質は未然に除去するようになってきています。それはそれで子どもの生命を守るためには絶対に必要な対応ではあるのですが、中には除去する必要がないのに除去されていて、成長期に必要なビタミンが不足気味になっている子どもがいることも否定はできないでしょう』(30代男性/都内私立医科大学附属病院小児科アレルギー外来担当・小児科医師)ただ、そうは言っても給食は食物アレルギーの負荷テストを行う場ではありません。医師の監督・指導の下に周到な準備をし、『エピペン』も即座に使用できるよう用意した上で行う負荷テストとは違うのですから、陽性物質は除去するしかないのです。中学生になったことを機会に、みんなとは違う“弁当持参生活”をすることによって、「自分は自分。恥ずかしくなんかない」といった“強さ”を培っていくこと が貴重な経験になるはずです。期待半分ですが、われわれ保護者自身がそう自分に言い聞かせるべきではないでしょうか。●みんなとは違う自分を楽しめることも、大人への第一歩ですご相談者様のお子様やわが家の息子がもうすぐ終えることになる小学校での6年間というものは、人が社会生活を営んでいく上でこのうえなく貴重な学習をした時間 であったはずです。クラスのまとまりを維持するために自分を抑制することも必要ですし、一方で、“他人とは違う自分”という“個人”の尊さについても学んできたことでしょう。社会生活とは、そのバランスをいかにはかっていくかという行為なのだろうと思います。『アレルギー専門の小児科医の立場で言うのであれば、お弁当を持参することには“賛成”です。おそるおそる食べる給食よりも、保護者に作ってもらったお弁当で思いっきり栄養を取ることの方がいいのは自明なことです』(30代男性/前出・小児科医師)医師もこうおっしゃっているように、お子さんは“みんなとは違う弁当持参生活を楽しむ強さ”を養うことによって、また一歩、人として成長してくれるものと信じようではありませんか。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年03月01日子どもが急に熱を出した、でも仕事は休めないし、周りに頼れる人が誰もいない……。そんな時、親たちの味方になってくれるのが「病児保育」。しかし、国内ではまだまだサービスが充実しているとは言えないのが現状だ。なぜ、病児保育は広がらないのか。会員制の訪問型病児保育サービスを提供している、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんに聞いた。○国は「施設型」の保育にこだわっている平成28年度の政府予算案で、国は病児保育の事業に27億円の補助金を計上。「病児保育の拠点となる施設の整備・改修」「施設での子どもたちの対応・送迎をする看護師の雇用」について、新たに補助金をつけた。――国が進めようとしている病児保育の政策をどう評価しますか。病児保育に力を入れようとしてくれていること自体はうれしいです。しかし、「施設型保育」への補助にこだわっている点で、病児保育の広がりを妨げていると思います。――というのはどういうことでしょうか。現在国が補助を行っているのは、施設に子どもたちを集めて保育する「施設型」の病児保育です。私たちが行っている事業のように、保育スタッフを家庭に派遣して子どもたちをみる「訪問型」の病児保育には、国による補助がありません。しかし、国がいくら「施設型」への補助を増やしても、施設の数は増えません。それは、現在「施設型」の84%が、小児科の病院に併設された「医院併設型」だからです。小児科の数が上限になるので、それ以上増えない。看護師の配置や施設の運営を考えると、制度設計上、そうならざるを得ない構造になっています。また、「施設型」では預かることのできる子どもの数も限られるし、インフルエンザの子については、ほかの子どもたちに感染する可能性も考えて、受け入れないことも多い。加えて、子どもが施設に来ない日も、看護師や保育士を施設に配置し続けなければならないので、人件費がかかります。経営上、投資対効果が低いのです。○自治体の事業では、病児保育は広がらない――ほかにもサービスが広がらない理由はありますか。病児保育が自治体の事業であることも、理由の1つとしてあげられると思います。補助金のある「施設型」の病児保育は、自治体が予算をつくり、事業者を公募しないとできない。しかし自治体に任せている限り、施設の数は増えないと思います。なぜなら、自治体は施設を造っても造らなくても自分たちの給料は変わらないし、何も困らない。一方で、施設を造って失敗した方が怖いわけです。だったらやらなくていい、となってしまう。――では、どうしたら病児保育のサービスが広がるのでしょうか。訪問型病児保育のサービスを増やす必要があると思います。このサービスを増やすのはすごく簡単で、利用料金の補助をする「病児保育バウチャー」を国でやればいいと思います。金額にもよりますが、施設型かそれよりちょっと高額な料金で訪問型病児保育のサービスを利用できるようになれば、参入してくる事業者はたくさんあると思いますよ。さらに、子どもたちがいつ来るかわからないのに人員を待機させる「施設型」の人件費に費用を出すより、保育スタッフを派遣するたびにバウチャーを補助した方が無駄うちがないですよね。――それではどうして国は、「施設型」の病児保育に力を入れているのでしょうか。国は今までずっと「施設型」の病児保育に補助を出してきたので、その方針を転換するのが難しいのではないでしょうか。これまでやってきたものをがんばりましょう、現状から少しよくしましょう、という方がやりやすいといえば、やりやすいでしょう。さらに時代背景も影響していると思います。今は待機児童問題がフィーチャーされているので、まずは保育所の整備をなんとかしなければいけない、となっている。病児保育にまで、理解が進んでいないのです。待機児童問題って日本全国の問題じゃないですか。一方で、病児保育は地方でそんなに問題にならない。地方では祖父母との同居率が高かったり、周りに頼れる人がいたりするからです。それから、女性の正社員率もそんなに高くないので。しかし都市部では、ある程度休みづらい仕事をしている親、特に母親が多い。働く女性が増えているのと、病児保育の認識も上がっているので、ニーズは高まっています。フローレンスでも利用を希望する方は増えていて、2015年の夏にはこちらのサービス供給が追いつかず、入会受付を停止しなければならない事態に陥りました。去年、今年と、一時的に受付を再開しているのですが、2月1日に再開した入会受付については2分で埋まってしまいました。助けを求めている人がいるのに、助けられていない。これはうれしい悲鳴じゃなくて、真摯に反省してキャパシティーを広げなければいけないと思っています。そしてもちろん事業は拡大していきますが、一団体がやるには限界がある。ですから、訪問型病児保育を行う事業者がもっと増えないといけないと思います。○「健康で健常な子ども」以外が除外されている――フローレンスでは、障害児保育の施設も開園されていますね。たまたま相談を受けて、世田谷区(東京都)で医療的ケアが必要な子を預かってくれるところを探したんです。そしたら東京中を探してもなかった。世界有数の都市で1人の障害児も預かれないなんて、そんなバカな話はあるかと思いました。病児保育についても、障害児保育についても、実は保育士養成課程の中ではほとんど習いません。病気のある子だって子どもだし、障害のある子だって子どもなのに、今の保育所は「健康で健常な子」のみを扱っている。だから、保育所でも子どもが熱を出したら「どうしよう、お母さん帰ってきてください」ってなるし、障害があれば「預かれません」となる。本当は全ての子どもたちを受け入れるべきなのに、保育所における保育は、そういう意味で選別しているという認識を私はもっています。みんな「保育所を増やそう」って一生懸命だし、それはそれで分かりますが、同時に病児保育も圧倒的に足りないし、障害児保育も圧倒的に足りません。ここも増やしていかないと、病気の子どもも障害を持った子どもも排除され続けてしまうので、何とかしてくださいと国には言いたいですね。
2016年02月15日乳幼児期からスマホなどのメディアに長時間触れていると、言語発達の遅れやコミュニケーション力の低下を引き起こすと日本小児科医会が警鐘を鳴らしています。スマホやテレビ、DVDの影響について、発達心理学と認知心理学が専門の内田伸子先生にお話を伺いました。メディアの影響で知能が遅れ、脳が萎縮する!?「発達心理学者のジンマーマンやメルツォフらは、2ヵ月~24ヵ月の乳幼児を6年間追跡し、言語発達や知能について調査しました。すると、年月を追うごとに知能が遅れていく子どもたちがいました」原因は何だったのでしょうか。「知能が低下していく子どもたちには、乳幼児用の教育番組や早期知能開発のビデオを1日1時間以上視聴させられているという共通点がありました」「その子たちは、脳の言語理解をつかさどる部位、ウェルニッケ野が萎縮していました。もともとは健康に生まれた赤ちゃんたちが、親の浅はかさのために『脳の発達遅滞を引き起こさせ、特別なサポートが必要な子たちにしてしまった』(論文の表現の翻訳より)のです」メディアを拒絶した子どもたちは知能を回復できた「3歳ごろになって、知能を回復した子どもたちがいました。それは、音と光の強烈な刺激を嫌がって逃げ出したり、ビデオの操作ができるようになったので自分で止めたりした子たちでした。つまり、テレビやビデオの視聴をやめた子たちだけが、さらなる知能の低下を防ぐことができたのです」現在の日本でも、教育のためのテレビやDVDが人気で、お子さんに見せている家庭がたくさんあります。長時間の視聴はさせないよう気をつけたいですね。パソコンやスマホの影響は?文部科学省が行った「平成27年度 全国学力・学習状況調査」によると、携帯やスマホの使用時間が長いほど、子どもたちの成績が低くなっています。※1※1 参考: 文部科学省|平成27年度 全国学力・学習状況調査 報告書 【質問紙調査】3.参考資料p.145 また、東北大学と仙台市教育委員会による「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト」は、スマホアプリの使用時間に応じて学力が低下するという調査結果を発表しました。学力低下は平日の睡眠時間や家庭学習時間には関わらず、アプリを使ったことによる直接の効果である可能性が高いそうです。※2※2 参考: 東北大学|スマホで無料通信アプリを使用すると学力が低下することを明らかにしました 内田先生も、幼児期のパソコンやスマホの利用には注意が必要だと言っています。「コンピュータの普及によって、直接体験の機会が失われ、調べただけで理解した気持ちになることが増えています。しかし9歳頃までは、知識の操作には体験という裏打ちが必要で、頭の中だけでは操作できません。9歳を過ぎると、絵に描いたシンボルや数式、言葉だけで知識を操作できるようになります。ただし、そのためには9歳までに具体的な体験が必要です。目、耳、鼻、舌、皮膚の五官を通しての体験を積み重ねることで、自分の頭を通して物事を捕らえる力が生まれるのです。スマホやインターネットは控えめに。本当は厳禁と言いたいところですが、いろいろご事情もあるでしょう。使用時間を制限するなど、ご家庭でルールをつくってください」できるだけ、テレビやDVD、スマホに頼らない子育てを心がけていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月03日エーザイ株式会社薬粧事業部(東京都)は、本格的な受験シーズンの到来に際して、2014 年度に子どもが中学受験あるいは高校受験を経験した母親500名を対象に「先輩受験生ママの風邪・感染症等の対策」に関する意識調査を実施した。86%が「いつも以上に気を使っていた」と回答まずは子どもが受験生だった昨年、子どもの感染症対策をどの程度意識していたかをリサーチ。結果86%が「いつも以上に気を使っていた」と回答した。対策について強く意識し、行動に移し始めたタイミングは「2014年10月頃から」が20%、「2014年11月頃から」が20%と最も多く、寒さが本格化する早い時期からすでに意識していたことが明らかになった。次に具体的な感染症対策を調査したところ、実際に対策として取り入れていたものとしてもっとも多かったのは、「手洗い・うがいの励行」。次いで、「手洗い・うがいの励行」「マスクをする」「予防接種を受ける」などの予防策に加えて、「十分な休息・睡眠をとらせる」「食事を通じた栄養管理をする」などの生活習慣の改善も上位にあがった。そしてなんと全体の約9割が、この中の2つ以上の対策を取り入れていたということがわかった。受験生のための対策費用は親の 1.5 倍に「対策に費用をかけたアイテム」を調べたところ、受験生本人・ママ・パパ全員に関して、「マスク」が他に圧倒的な差をつけて1位に。続いて対策アイテムにかけた費用を調べると、受験生本人の対策費用は「平均 7,239 円」、母親の対策費用は「平均4,275円」父親の対策費用は「平均4,278円」と、受験生本人には両親の役1.5 倍もの費用を投じている。約6割の先輩ママが自己流の対策に「不安」これだけ十分な対策をとっていながらも、「お子様が受験生だった年の風邪・感染症などの対策について、不安を感じたことはありますか?」との質問に対し、なんと約6割が「ある」と回答した。具体的な不安や悩みとしては、「対策をしても十分なのかどうか判断がつかない」69%が、2位以下に大きな差をつけてトップとなった。小児科専門医に聞く、受験生と家族の風邪・感染症対策のポイント本調査結果をふまえ、小児科専門医の粂川好男先生が、子どもと家族の風邪・感染症などの対策について解説している。「風邪などの感染症対策は早めの対策が肝心です。流行シーズン前からの“習慣づくり”が重要なので、日常的に対策をしていないのであれば秋口の頃から少しずつ習慣化を意識し始めてみてください。 手洗い・うがい・マスクの3 点セットは基本です。」しかし、実はマスクを使った感染症対策には、意外な落とし穴があるという。思わぬ“落とし穴”で逆効果…マスクの使い方に理解不足も?飛沫感染を防ぐために有効なマスクだが、正しい使い方を念頭に置かないと逆効果になってしまう可能性もあるという。「マスクは鼻と口がしっかりと覆われていることがポイントです。また、口と鼻に直に触れるマスクの内側にウイルスなどが付着し、逆効果になってしまうパターンもあります。マスクの外側を触った手で内側を触らない、同じマスクを数日間使いまわさないようにしましょう。」いくら高額なマスクを使っていても、ウイルスなどが付着した状態では感染のリスクも高まってしまうそうだ。ウイルスの付着を24 時間防ぐ「クリスタルヴェール®マスク防菌24」マスクによる感染症対策効果をより高めるためにおすすめのアイテムが、持続性防菌成分 Etak(イータック)を主成分とした、「クリスタルヴェール®マスク防菌 24」。マスク着用前にスプレーするだけで、ウイルスや菌、花粉のマスクへの付着を24 時間予防する。Etakは広島大学大学院教授により開発されたウイルスや菌の付着を防ぐ「防菌成分」と、防菌成分を固定化する「接着成分」がひとつになった特許成分。対象物に接着成分が化学結合して、防菌成分が固定化することで長時間の防菌が可能となる。こんなアイテムがあれば、受験生の風邪対策にもより自信を持つことができそうだ。使い方も簡単なので、忙しい受験生や家族も無理なく継続して使用できるのも魅力だ。【参考】クリスタルヴェール®マスク防菌24
2015年12月08日デビューから20周年を迎え、最近ではかつて出演していた番組「学校へ行こう! 」(TBS)が11月3日に一夜限りで"復活"することが大きく報じられるなど、「V6」は依然として高い人気を誇るアイドルグループだ。舞台や映画などで俳優としても活躍する6人のメンバーだが、仮に「医師」という役を演じるとしたら、誰が最も似合いそうなのだろうか。今回、マイナビニュースの男性会員200名に「アイドルグループ・V6の中で医師役を演じてもらいたい人」を聞いてみたので、回答理由とあわせて紹介しよう。>>女性編も見るQ. アイドルグループ「V6」のメンバーの中で、ドラマや映画で医師役を演じるのに最適だと思う人物を教えてください1位: 岡田准一(39.5%)2位: 井ノ原快彦(25.0%)3位: 長野博(14.5%)3位: 坂本昌行(14.5%)5位: 三宅健(4.0%)6位: 森田剛(2.5%)■岡田准一・「クールでできる医者のイメージがあるから」(32歳男性/商社・卸/事務系専門職)・「的確に手術を進められそうだから」(28歳男性/情報・IT/技術職)・「線の細さが逆にリアルな感じ。白衣が一番ハマりそう」(47歳男性/その他/クリエイティブ職)・「落ち着いた説得力が必要な役柄もできるから」(24歳男性/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)・「真面目な人が医者に向いているから」(28歳男性/情報・IT/技術職)・「知的な感じがするから」(34歳男性/運輸・倉庫/営業職)■井ノ原快彦・「見るからに優しそうなので、小児科医の役がハマりそうだから」(43歳男性/機械・精密機器/技術職)・「庶民的なイメージなので街のお医者さんとかの役がピッタリ合いそう」(42歳男性/自動車関連/技術職)・「いつも患者を笑顔にしてくれる、明るく優しい先生の姿しか想像できない」(50歳以上男性/医療・福祉/専門職)・「爽やかだから」(26歳男性/金融・証券/事務系専門職)・「白衣が似合いそうだし、ユーモアのある医師を演じそうだから」(24歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)■長野博・「落ち着いた感じがして、小児科医などにいそうだから」(30歳男性/学校・教育関連/専門職)・「評判が良い医師役がはまりそう」(37歳男性/団体・公益法人・官公庁/技術職)・「あの落ち着きと話し方は医師役にぴったりと思う」(44歳男性/情報・IT/技術職)・「見た目が一番まじめそう」(41歳男性/情報・IT/技術職)■坂本昌行・「地味だが、外科医風に見える」(50歳以上男性/電機/技術職)・「大物感がある」(33歳男性/機械・精密機器/技術職)・「対話を重視した診療をしてくれそうなので」(37歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)・「普通にいそうな感じなので」(48歳男性/食品・飲料/事務系専門職)■三宅健・「少し陰があるほうがいい」(41歳男性/小売店/営業職)・「研修医っぽい」(28歳男性/医療・福祉/事務系専門職)■森田剛・「悪い医師にぴったり」(50歳以上男性/情報・IT/技術職)■総評5人に2人からの票を集めて1位となったのは女性編同様、岡田准一さんだった。「クールだから」「かっこいい」という理由が大半を占めたうえ、「手術を的確に行い、失敗しなさそう」などの意見も寄せられた。総合すると、「クールな敏腕医師」というイメージといえる。2位には井ノ原快彦さんが入った。岡田さんとは全く異なる「優しそうだから」という趣旨のコメントが大多数で、総合的なイメージは「優しく明るく、安心できる」。3位には長野博さんと坂本昌行さんが同率でランクイン。長野さんはまじめそうで落ち着いた雰囲気が、坂本さんはリーダーとしてグループをまとめてきた経験力などが評価されていた。医師は人の命に直接関わる職業だけに、確かな技術やしっかりとした人格などが求められると言ってもいいだろう。岡田さんはグループ最年少ながら、そのような役が最も似合いそうとの声が多く、「第38回日本アカデミー賞」で「最優秀主演男優賞」と「最優秀助演男優賞」をダブル受賞した実力派の面目躍如といえそうだ。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年9月18日~9月24日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性200名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年10月30日米国小児科学会(AAP)の公式査読ジャーナルである「PEDIATRICS」のオンライン版にこのほど、「早期のピーナツ摂取は、ピーナツアレルギーリスクから子どもを守る」という合意声明が掲載された。複数の専門家によるこの声明は、今年の「New England Journal of Medicine」に掲載された、イギリスの King’s College Londonの小児アレルギー部門に属するGideon Lack氏が小児とピーナツアレルギーについてまとめた論文に関するもの。ピーナツアレルギーを含むアレルギーは世界中で増え続けており、Lack氏は「ピーナツアレルギーの発症リスクが高い子どもに早期のうちにピーナツ(製品)を食べさせることは、ピーナツアレルギー保護の観点からよい」としている。同氏は、ピーナツアレルギーの発症リスクが高い生後4~11カ月の乳児640人で研究を実施。640人の乳児を、ピーナツを6g以上含む食品を週3回以上摂取する群(摂取群)と5歳までピーナツ製品を摂取しない群(非摂取群)に分けた。ピーナツ含有製品には、ピーナツバターやピーナツスープなどを使用した。研究の結果、5歳時点における摂取群のピーナツアレルギーの有病率は約3%だったが、非摂取群では17%を上回っていた。摂取群の有病率が非摂取群の約6分の1だったことを受け、同氏は「これはピーナツアレルギーのリスクを80%以上も低減させている」と話している。また、ピーナツアレルギーのリスクがある小児には生後4カ月時に皮膚テストを行い、問題がないようならば、5歳になるまでにピーナツ製品を定期的に与えるべきと推奨している。ただ、論文の共著者であるRebecca Gruchalla氏は、「ピーナツリスクが高い乳児にピーナツ製品を与えるのは、小児科医とアレルギーの専門家との相談が必要だ」と注意している。
2015年09月04日子育ては24時間、365日、休みなし。でも、ママだって掃除や洗濯、ご飯の準備と、やることはたくさん。そんなときについ頼りがちなのが、スマホやiPadなどの電子機器です。いまは、幼い子どもが簡単なタッチパネル操作でパズルやゲームを楽しめるアプリも充実しているので、電車のなかでちょっと静かにしてほしいときなどにも大活躍します。1~2歳の子どもが上手に画面をタップしてパズルを完成させる、その力には驚かされてしまいますよね。でも、よくないとは思いつつ、「いまだけ……」という気持ちで取ってしまうこの行動が、子どもの将来に暗い影を落としてしまうかもしれません。今回は「Daily Mail」公式サイトを参考に、iPadが子どもに与える悪い影響についての調査をご紹介します。■4割の親が「なだめるため」にiPadを使用オーストラリア・カーティン大学の研究チームは4歳以下の子ども159人(2歳以下の子ども30人を含む)を対象に調査を行い、毎日30分以上連続してiPadを使っている子どもは大人になって慢性首痛や背中痛に悩まされる可能性が高まる、と発表しました。その要因は、電子機器を操作しているときの姿勢。幼い時期に、iPadやスマホの上で背中を丸めた姿勢を長くとりつづけると、成人期の筋骨格形成に悪い影響を与えるというのです。研究では、子どもの6割が1時間かそれ以上、タブレット端末を使っている実態を把握。また、親たちの40%以上が、子どもを静かにさせるために電子機器を使っていることも明らかにしました。カーティン大学のこの研究では、幼い子どものテレビ視聴時間についても調査。159人の4歳以下の子どものうち4分の1がテレビを平日1時間以上、50%が週末に1時間以上視聴していることを発見しました。テレビ画面の、ときに暴力的なまでに強い刺激が幼い子どもに与える影響は少なくありません。こうして毎日1時間以上、かがみこんだ姿勢をとりつづけたり目を酷使することが、将来の子どもの成長に悪い影響を与えているのです。■テレビ、電子機器は1日30分以内を目標に研究に関わった人間工学の専門家、ステファニー・キャシディ氏は、幼い子どもたちが電子機器に費やす時間は1日30分以内に抑えるべきだと主張します。日本の小児科医学会の「子どもとメディア」対策委員会も、このことについて問題を提起。乳児期にメディアに触れさせることは外遊びの機会を奪い、人とのかかわり体験の不足を招く、と強く警鐘を鳴らしています。子どもの運動不足や睡眠不足、さらにはコミュニケーション能力の低下を招き、はては心身の発達に遅れをきたすことすらあるというのです。子どもが電子機器に必要以上に触れることの恐ろしさは、その影響が「現在」ではなく「将来」に現れてくるところでしょう。子どもはすぐに電子機器に夢中になり、機嫌をなおしてくれます。しかも、その悪い影響がすぐには現れてこないため、なだめるためについ使いたくなってしまうもの。しかし、4歳以下の子どもたちの場合、親が与えなければ電子機器を使ってなにかをすることはありません。あのアップル社の元CEO、スティーブ・ジョブスも、子どもたちが電子機器に接する時間は制限するべきだと考えていたそう。幼いうちは、テレビやiPadの使用は一日30分以内、テレビからは充分に離れて視聴する、iPadを使う時には背中にクッションを当てたりテーブルに置いて姿勢よく使い前かがみの姿勢にならないように注意をしてあげるなど、その使い方に充分配慮することが不可欠です。筆者自身、1歳の息子を持つ者として無関心ではいられません。子どもの未来を守るため、小さい子どもを持つママは、この研究結果を電子機器とのかかわりについてもう一度考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。(文/よりみちこ)【参考】※Children who spend more than 30 minutes a time on their iPads could suffer from chronic neck and back pain in later life-Daily Mail Online※「子どもとメディア」の問題に対する提言―日本小児科医会
2015年08月02日少子化が深刻な社会問題として顕在化している昨今、特に産婦人科や小児科の病院においては、来院・入院される患者は年々減少傾向にある。そのため、各病院では独自の医療サービを模索している。吉祥寺の水口病院は「すべてはゲストと家族の笑顔のために」というミッションを掲げ、一般的な病院とは一線を画す試みを行っている。また、同院が掲げている『3つのお約束』には、(1)良質・適切な医療 、(2)心のこもったケア(ホスピタリティ)、 (3)アメニティの充実がある。そのため、同院を訪れる患者や産前産後を過ごす女性に対して単なる医療サービスだけではなく、応接・ケアなどのホスピタリティや内装を含めたアメニティの充実に日々努めている。たとえば、診察の呼出時に受付からマイクで名前を呼び出すという病院でよく見られるシチュエーションにおいても、同院はアメニティの充実や空間演出の観点から相応しくないと考えた。そこで、導入を決めたのがiPadを利用しての診察時の呼出であった。○長時間の待合解消のためiPad導入を検討同院では産科だけではなく小児科も備えている。そのため、特に土曜日ともなると夫や幼児を連れての来院が多くなり、どうしても相当な待ち時間が発生してしまう。同院全体のアメニティ向上などを担うグレースセクションの生田 かおり氏は次のように語る。「当院は吉祥寺という土地柄もあって、待ち時間に公園などへ散歩に出かけたいという希望をお持ちの方がいらっしゃいました。ただ、院内にいなければ診察の呼出を受けることはできません。一方で、当院の掲げるアメニティの充実という面において、マイクで頻繁にゲストの方を呼び出すことは空間演出上そぐわないというマイナスの側面もありました。そこで、解決策として考えたのがiPadを用いた呼出です。iPadでゲストをお呼出できるアプリを使えば、画面をご確認いただくことで『あと5分で診察だな』などと待ち時間が分かる仕組みを採用しました。操作に不慣れなナースであっても3タップでゲストへ連絡できるように簡素なアプリケーションを導入しています」(生田氏)iPadの導入を検討し始めたのが2014年12月、今まで来院者には番号札を渡していたのを、iPadに置き換えたのが2015年2月なので非常にスピーディーな切替であった。導入に際しては来院者がiPadの操作に困る場面が多いのではと懸念していたが、特に大きな混乱はなくスムーズに導入できたと生田氏は語る。また、iPadの操作に戸惑う患者がいても、同院のコンシェルジュがサポートを行うためストレスなくiPadを利用できるようになる。○電子カタログの利用で、通院患者の安心感向上へまた、同院では呼出機能に加えソフトバンクが提供する電子カタログのアプリケーション「ビジュアモール スマートカタログ」(以下、スマートカタログ)も有効活用している。スマートカタログは院内の多様な医療サービスの情報提供や医師や看護師、産後のケアを行う助産師などのスタッフを紹介するためのツールとして利用している。生田氏と同じくグレースセクションに所属する小熊智子氏によると「当院では4Dエコーやレディースドックなどさまざまな医療サービスを行っています。ただし、そういった情報を院内の掲示板や壁に紙のチラシとして貼り付けることは景観的に当医院に相応しくないと考えていました。一方、医療機関として情報提供を来院者へ確実に行う義務があります。スマートカタログであれば、さまざまなチラシを院内に掲載しなくてもゲストへ情報配信を行えます。また、予想以上の効果があったのが医師などスタッフの情報をゲストにお伝えできる点です。診察室に入るまでどんな医師や看護師が自分をケアしてくれるのか分からないのはやはり不安ですよね。ただ、スマートカタログを利用することで医師などの顔写真や医療についてのコメントなどを待合の間に知ることができます。人柄まで知れますので、ゲストの安心感につながっており非常に好評です。結果として、外来されるゲストの予約数も全体的にアップしました」と語る。また、ユニークなサービスとして同院では出産後に院内で過ごすゲスト(入院患者)のために、アフタヌーンティーの提供を行っている。その際に使用するロイヤルコペンハーゲンなどの上質なティーカップ&ソーサーやマドレーヌなどの菓子類、こだわりの食器やカトラリー、テーブルウェアなどをiPadで紹介している。さらには、スマートカタログ以外にも待合中の幼児はiPadでYouTubeのアニメなどを楽しめるため、家族で来院した際にも診察室で静かに待つようになったという副次的な効果も出ている。iPad導入によって、思わぬメリットがもたらされたと小熊氏はコメントする。○さらなるiPad活用で院内の方々にも良質な医療サービスを提供iPadのさらなる活用方法について、たとえば、空間演出の一環として院内に置いてある雑誌を撤廃し、代わりにiPad上で誌面を楽しめる仕組みを導入したり、乳児の沐浴指導の動画を掲載したりなどを考えているという。さらなる展開としては、外来患者へ受付時にiPadを渡し利用してもらうだけではなく、院内で過ごす女性の部屋に1台ずつiPadを配布し、アフタヌーンティーサービスだけに止まらず、医療サービスのアンケート回答用にiPadを利用してもらうなど用途を拡大していく予定だと小熊氏は語る。新たな女性医療サービスを追求する同院において、様々なシチュエーションでのiPad活用が今後も検討されていく。
2015年05月20日医療法人社団スリープクリニックはこのほど、日本で初めて内科・耳鼻咽喉科・心療内科・精神科・小児科の総合的な子ども睡眠外来「キッズすいみんクリニック」を、「スリープクリニック銀座」内に開設した。スリープクリニック調布の院長である睡眠専門医・遠藤拓郎(通称:えんたく先生)は、これまでに1万2,000名以上の不眠やいびきなどに悩む患者の診療を行ってきた。子供の睡眠障害は以前から問題視されているが、専門の医療施設はなく、症状を放置しているという現状がある。子供の睡眠障害は、大人のものとは病気の程度も種類も違うという。症状や治療法も特殊なため、経験と技術を持った医師、スタッフ、医療施設が必要となる。このような状況に応えるため、同院は子供のための専門機関として「キッズすいみんクリニック」を開設した。院長・遠藤拓郎をはじめとする医師が、小児の睡眠障害の治療にあたる。院長の遠藤拓郎医師は、子供のころは重症な睡眠時無呼吸症候群で、手術により症状が改善したという。「子供にとって、良質な睡眠は欠かせません。睡眠中には、成長ホルモンが盛んに分泌し、記憶の整理なども行われています。私は医師として、この『キッズすいみんクリニック』を通して、子供たちの健やかな成長を応援したいと考えています」とコメントしている。来春には、同ビル7Fに子供の健やかな睡眠を応援するため「キッズステーション」も開設する。同施設は自由に楽しく遊び、学べるオープンスペース。睡眠に関する知見を持ったスタッフが常駐し、夜泣きや不登校の対応をはじめ、子供の睡眠に悩みをかかえた人々のサポートを行う。
2015年02月03日森下仁丹はこのほど、ビタミンDの最新情報をまとめたニュースレターを発行した。体内でカルシウムの補給をサポートする働きをもつビタミンDは、食べ物からとるほかに、太陽の光(紫外線)を十分に浴びると体内で合成されるため「太陽のビタミン」といわれている。近年、女性を中心に紫外線に当たることを避ける生活習慣が浸透していることから、ビタミンD不足とそれによる疾病リスクが懸念されているという。具体的には、ビタミンDが不足することにより、乳幼児の「頭蓋ろう」や「くる病」、高齢者の「骨粗しょう症」や「骨軟化症」を引き起こすリスクが高まるとのこと。国立環境研究所と東京家政大学の研究チームが2014年11月27日に発表した研究内容によると、日々の生活に必要なビタミンDを日光浴によって摂取するために必要な時間は、12月の晴天の日では、北海道札幌市では139分、茨城県つくば市では41分、沖縄県那覇市では14分という結果に。その倍程度の時間日光浴をしない限り、肌に有害な紅斑は生じないため、ビタミンD摂取のためには積極的な日光浴が推奨されている。季節により日光浴が難しい場合は、食事や栄養機能食品などでのビタミンD補給が有効とのこと。特に春に出産を控える妊婦の人は、胎児の健康の観点からも、ビタミンD不足に対する注意が必要となる。「頭蓋ろう」は新生児の頭蓋骨を指でおすとピンポン球のようにへこむ状態のことで、4月~6月頃に生まれた子どもに多いという。これは紫外線量が減る11月~4月に胎児の骨が形成される妊娠後期を迎えることが原因とされており、母体のビタミンD不足が胎児にも影響していると考えられている。乳幼児においてもビタミンDの欠乏が起こりやすくなっており、下肢の骨格が変形してO脚になる「くる病」も、「増加している」という多くの声が小児科の現場からあがっている。くる病は、栄養状態の悪かった1970年代以前に多くみられた病気だが、現代日本人の生活習慣の変化により再び増加しているという。また、くる病を発症していなくても、潜在的にビタミンD不足の乳幼児が多いと考えられている。依藤亨氏(現 大阪市立総合医療センター小児代謝・内分泌内科所属)の調査では、完全母乳哺育には母子ともに多くのメリットがある一方、母乳は人工乳に比べてビタミンDが多く含まれない(3マイクログラム/1リットル)ため、人工乳使用育児の子どもに比べ血中ビタミンD濃度が低いことが明らかになった。ある報告によると、母乳のみで乳幼児に必要なビタミンD量を与えるには、母親がビタミンDを毎日100マイクログラム以上摂取する必要があるとのこと。しかし、「食事摂取基準」(2015年版)で示されている成人の耐容上限量(100マイクログラム)を上まわる量となり、リスクが高く、現実的ではないという。加えて、1998年に母子手帳から「日光浴推奨」の記述がなくなり、皮膚への悪影響から乳幼児を日に当てるのを避ける風潮が根付いているという。そのため、完全母乳哺育では「ビタミンD欠乏症」を招く恐れが高く、適度な日光浴や食事によるビタミンD補給が必要となる。乳幼児のくる病予防には、ビタミンDを1日に10マイクログラム程度摂取することが必要といわれている。母乳哺育では、母乳から3マイクログラム程度、日光浴で3マイクログラム程度、その他の食事(離乳食)や栄養機能食品などから4マイクログラム程度というのが、現代における現実的なモデルとのこと。アメリカやドイツなどの北緯40度以上で紫外線量の少ない諸外国では、産後検診時のビタミンD測定が保険適用内であり、数値が低い場合に「ビタミンDシロップ」が支給され、摂取を推奨しているという。また、市販の牛乳にビタミンDが添加されているなど、乳幼児のビタミンD摂取について積極的な取り組みがされている。同社は2014年9月、「第48回 日本小児内分泌学会学術集会」内で、小児科医などを対象としたセミナー「小児のビタミンD欠乏と補充について」を共催。そしてセミナー終了後、ブース来訪者200名に対してアンケート調査を実施した。「ビタミンD欠乏、ビタミンD不足の乳幼児、小児、児童の診察を行ったことはあるか」という質問に対し、「ある」と答えた人は全体の75%を占めた。また、「患者に『天然型ビタミンD製剤』を勧めたいか」という質問に対しては、97%の人が「ぜひ勧めたい」「勧めたい」と回答した。「現在日本の医療現場では、『活性型ビタミンD製剤』しかなく、欧米に存在する天然型ビタミンD製剤が存在していません。天然型ビタミンD製剤とは、いわゆる食品などで摂取するものと同じビタミンDで、体内で必要に応じて代謝され活性型に変わります。しかし、通常医療機関で使用される活性型ビタミンD製剤は専門家が注意して使用しなければ過剰症を起こしかねず、予防として使用しにくいため、小児科医の多くが天然型ビタミンD製剤に期待を寄せています」と同社。
2015年01月16日森永乳業はこのほど、ノロウイルスに関する実態調査の結果を発表した。同調査は11月8日、内科・小児科に勤務している医療従事者100名を対象にインターネットを通じて行ったもの。過去にノロウイルスと思われる感染性胃腸炎に感染した経験の有無について尋ねたところ、感染したことがある人は37.0%だった。そのうち二次感染と疑われることがある人は59.5%となり、医療従事者の5人に1人(22.0%)が二次感染と疑われる感染性胃腸炎にかかった経験があるということがわかった。家庭でのノロウイルス対策の実態について尋ねたところ、「ノロウイルス対策をしている」と回答したのは42.0%だった。さらに、家庭で実践しているノロウイルス対策について尋ねたところ、「毎日の石けんを使った手洗い」が95.2%で最多。以下は「バランスの取れた食事」(59.5%)「食品の十分な加熱」(57.1%)「十分な睡眠」(52.4%)「次亜塩素酸の常備」(50.0%)の順に多い結果となった。ノロウイルスやインフルエンザなどの感染症について「手洗い」や「マスク」などの外部からの対策以外に、身体の中からの対策を行うことへの興味度合いを尋ねたところ、既に「身体の中からの対策」を取り入れている人は14.0%だったものの、78.0%が「興味がある」と回答した。ノロウイルスやインフルエンザなどの感染症対策として、身体の中からの対策が有効だと思うかどうかについて尋ねたところ「有効だと思う」が23.0%、「ある程度有効だと思う」が69.0%という結果となった。ノロウイルス対策として注目を集めている「ラクトフェリン」に対する興味度合いを尋ねたところ、「非常に興味がある」が13.0% 、「興味がある」が62.0% となった。これについて同社は、「腸内環境を整えるなど身体の免疫力を高めると、ノロウイルスの予防に効果的だといわれています。中でも、ラクトフェリンは腸内で免疫を高める作用に加え、ノロウイルスが細胞へ付着することを防ぎ、ウイルス自体の増殖も抑制するため、予防効果が見られるということが当社の研究から分かっています」とコメントした。
2014年11月28日昼夜関係なく泣く新生児期を経て、夜にまとめて眠るようになった……と思ったら今度は夜泣き。ママもパパも睡眠不足でつらい、という声をよく聞く。夜泣きの予防法はあるのだろうか。また、赤ちゃん自身も睡眠不足で成長に悪影響が出たりはしないのだろうか。小児科医の田村幸子先生に赤ちゃんの夜泣きについて解説していただく。○お母さんの不安ひどい夜泣きで夜はほとんど寝ません。成長に影響はない? 夜泣きを予防する方法はある??○田村先生の回答夜泣きは、昼夜の区別がつくようになる生後6カ月頃から始まることが多いようです。みんながみんな夜泣きをするわけではなく、ほとんどしない赤ちゃんもいれば、夜泣きをする時期が長く続く赤ちゃんもいます。夜泣きが激しくてあまりに寝ないと「寝不足なのでは? 」と心配になるかもしれませんが、夜泣きのせいで発育状態が悪くなるようなことはありません。睡眠の長さは、赤ちゃんによって違うもの。短い睡眠時間で元気にしているなら、その時間がその子に合っているのです。夜泣きの原因ですが、寝る前に興奮しすぎたり、日中の遊びや外出時に強い刺激を受けることだったり、寝る直前に熱いお風呂に入ることなどではないかと考えられていますが、現在はこれといった原因が解明されていません。よって確実な予防法はないのですが、赤ちゃんがよく眠れるように寝る1時間前までにぬるめのお風呂にさっと入れて、寝る前にはあまり興奮するような遊びをしない、寝るときは部屋を暗くするなどの工夫をしてみるといいでしょう。夜泣きをしたら、母乳やミルクをあげ、おむつを替えて、室温が適温かといったことをチェックしましょう。抱っこしたりあやしたりしてもなかなか泣きやまないときは、いったん照明をつけて遊んであげてもいいのです。外の空気を吸うと気分が変わることもあるようです。夜泣きは永遠に続くものではなく、必ずいつかおさまるもの。その子に合うやり方を探しながら、気長に付き合っていきましょう。夜泣きがひどくてパパやママがへとへとになってしまったら、かかりつけの小児科医や保健所に相談してください。病気が隠れていないか診察し、睡眠障害と考えられるほどの状況には漢方薬を使うこともあります。行き詰まる前に小児科医に相談してもらいたいと思います。○回答者プロフィール田村幸子(ゆきこ)先生小児科学会専門医、医学博士。1992年群馬大学医学部卒業。東京大学病院分院小児科、都立府中病院(現都立小児総合医療センター)、国立感染症研究所などを経て、現在、東京都練馬区の田村内科小児科医院で小児科を担当。二児の母。
2014年10月03日アッヴィは8月21日、2014年7月に実施した「保育施設に通う乳幼児の健康とRSウイルス感染症」に関するオンライン調査の結果を公表し、併せてRSウイルス感染症の現状などを紹介するメディアセミナーを開催した。RSウイルス感染症は、従来は秋から冬にかけて患者数が増加し、翌年の春までが流行期とされてきた。しかし、検査技術の進化もあるが、2009年以降の調査では徐々に夏の時期でも患者数が増加傾向になってきており、かつ感染患者の報告数も増加傾向が続いているという(2011年10月より1歳未満の乳児に、迅速診断キットの検査に保険が適用されるようになったことも大きいという)。主に乳幼児が感染し、米国の研究データであるが、1歳未満で罹患するとインフルエンザよりも死亡率が高いほか、月齢が低いほど重症化しやすく、年齢が上がっていくほど、その症状は軽くなるという病気だが、その認知度は意外に低い。今回、同社では全国の保育園に子供を預けている母親515名、保育園に子供を預けていない母親515名を対象にアンケートを実施し、その感染症に対する意識などを調査したが、その結果、約7割の母親がどういった感染症であるかを知らないという結果であったという。今回のアンケートの監修を担当した峯小児科医院の峯眞人 院長は、「RSウイルスに限らず、感染症に子供が一番感染しやすい場所は実は小児科の外来。来院する多くの子供が何らかの感染症を発症しているためで、うかつに子供を連れてくると、罹らないで良い病気をもらってしまうことになる」とするほか、その次にかかりやすい場所が保育園であり、「感染症の怖いところは、感染源の子供に症状がなくても、その病気をほかの子供にうつす可能性がある。特に、保育園という環境は、年齢の低い一定数の子供たちが、ある程度のまとまった時間、かつ、まとまった期間で生活しており、感染が広がりやすい」と説明する。それであれば、幼稚園も年齢の低い子供たちが沢山いるから、保育園と同じくらい感染症にかかりやすい環境か、というと、「登園している子供たちの年齢が保育園よりも上で、しかも大抵の場合、午後になれば家に帰るのが幼稚園。一方で保育園は0歳から預けられ、長ければ親が会社と保育園との送り迎えの時間まで含めれば10-12時間預けられているという場合もある。集団で生活する時間が長ければ長いほど感染する可能性も高まる」とする。また、最近の感染トレンドとなりつつあるのが「大規模ショッピングセンターなどにある子供の遊技場」であり、決して忘れてはいけないのが家庭内における感染だとする。また峯氏は重症化するリスク因子も存在することも指摘。例えば在胎期間35週以下の早産時や、気管支肺異形成症(BPD)、先天性心疾患(CHD)、免疫不全、ダウン症などの染色体異常などが基礎疾患としてあてはまるが、それ以外にも、兄弟がいたり、喫煙者がいたり、RSウイルス流行期前半に生まれたり、母乳保育期間が短かったりするとリスクは高まるとする。「後はなぜか、男の子の方が、ありとあらゆる病気に罹りやすい」という。さまざまなウイルスや細菌ごとに感染経路もまちまちだが、RSウイルスは接触感染と飛沫感染で広まる。飛沫感染はくしゃみや唾などでわかりやすいが、接触感染はおもちゃなどに付着した病原体を、次の子供が触って、そのまま手をなめたりするなどで生じる。こうした状況に対して、「集団生活で病気に罹らないことは不可能、ということを親は理解しておく必要性がある。感染症に罹る、ということを前提に、どういったことに気を付けよう、という子供の健康を意識してあげることが必要」としており、「良く、しょっちゅう病気にかかるウチの子は変なのでしょうか?、動物を飼っているのが悪いのでしょうか?、などと聞いてくる親御さんもおられますが、集団生活の中に子供を置くという、そのものが原因になっているので、そうした特定要因を原因にしてはいけない」と、病気に対する考え方の方向性を示す。また、「RSウイルス感染症もそうだが、感染症の中にはワクチンや治療薬がいまだに開発中だったりで、存在しないものも多数ある。だからこそ、予防接種ができるものに関しては、適切に予防接種を受けてもらい、そのリスクを減らしてもらいたいと思っているし、せめてそうした病気だけでも流行規模を小さくするという意識をもってもらいたい」とするほか、そうしたワクチンや治療薬がない病気に対しても、「正しいうがいと手洗い、咳エチケット」ができれば、リスクを軽減することも可能だとする。しかし、この手洗い、うがいという行為、意外と正しい方法は分かっているつもりでできていないことが多いという。以下に、日本外来小児科学会が発行しているリーフレットに記載されている「じょうずな手洗い」の手順を参考に記しておく。はじめに石鹸を水道水で泡立て、10数える間に良く手をすり合わせる親指の付け根や手首、全部の指の先っぽと爪の周りは、洗い残ししやすいので、しっかりと洗う洗った後は、水道水で手の全体をすすいで、石鹸のぬるぬるをきれいに流しきる乾いたハンカチやタオルでしっかり水をふき取るちなみに同リーフレットでは、石鹸を使って洗うのが難しい場合でも、手に付着している細菌やウイルスを減らすために、せめて流水での手洗いだけでも実行してほしいというコメントも記載されているほか、ヨードデンプン反応を使った、石鹸を使わないで手を拭いた場合にどうなるかの実験の手引きなども記載されていることを紹介しておく。一方のうがいについても、実は2種類あり、それをうまく組み合わせる必要があるということも意外と知られていない。1つは口の中の食べかすや細菌、ウイルスを洗い流す「ブクブクうがい」。もう1つは、喉の奥に着いている細菌やウイルスなどを洗い流す「ガラガラうがい」。「小さい子供だと、ガラガラうがいはできない場合が多いので、せめてブクブクうがいをしてもらって、親はしっかりとうがいをしてください」と峯先生は語る。こうした基本的な対策しかないRSウイルス感染症だが、保育の現場で、そうした感染症をリアルタイムで把握し、流行が始まる兆しなどを読み取り、対応を行っていくことを目的とした取り組みとして、「保育園サーベイランス」というシステムが2010年に国立感染症研究所 感染症疫学センターにより開発され、学校や保育所などに利用を促す動きが進められている。「医療機関の定点観測による患者数の推移データは、1週間に一度、その医療機関からデータをもらい、集計して発表されているもの。だから、そのデータは実はリアルタイムではなく、1週遅れのデータであり、感染症では、その情報は役に立たない」と語るのは、全国保育園保健師看護師連絡会の並木由美江 会長。「保育園サーベイランス」は無料でどこの保育園でも利用が可能であり、2014年5月20日の時点で全国で6352園の保育園で活用されているという。並木氏は同システムについて、「県単位や市区町村、園の単位でさまざまな感染症の状況を判断することができ、自分たちの身近な状況を把握することができるシステム」と説明し、まだ使用していない保育園などでも活用してもらいたいとした。また、並木氏は、保育者の病気に対する教育なども行っており、病気になってしまった子供の親にどういった報告の仕方をすると良いのか、といったことや、感染症などの疑いがある子供のおむつ換えの際の注意事項などを学べる教材の開発なども行っているという。その一方で「保護者も、集団生活の場は、何らかの病気に感染する場所であるということを理解してもらう必要がある」とし、保育者、保護者共だってできることをやっていくしかないとコメント。「子供がいつもの違う症状に気づいても、保護者はそう簡単に休めないのが実情。子育てを職場や地域で話せるようなコミュニティを作って行く必要がある」と、社会全体で子供を真の意味で育てる必要性を強調した。なお、峯氏、並木氏それぞれに、家庭内ではどう感染症と向き合うべきか、と尋ねたところ、「衛生習慣を子供たちと一緒に生活の中で根付かせ、常に清潔な環境を保つように心がけ、流行期が来た時に、より丁寧にするといった心構えが必要」というコメントをいただいたほか、次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)やアルコールによる殺菌も効果があるため、「臭いの問題があるので、常に使う、というのは難しいと思いますが、子供が寝た後に、ドアノブなど、不特定多数の人間が接触する可能性が高い部分を消毒するなど、無理のない範囲で消毒するのが良いのではないか」とのことであった。また、熱があると、冷やして寝かしつける、というイメージがあるが、並木氏によると、「本人に動ける元気があるようであれば、室内で保冷剤を入れたバックなどを身につけさせつつ、遊ばせるなど、気持ちよく過ごせるようにしてあげても良い」とのことであった。
2014年08月28日キリンMCダノンウォーターズはこのほど、小児科医107人に聞いた「子どもの低体温傾向とその対策に関する調査」の調査結果を発表した。同調査は、全国の小児科医を対象に10月30日~31日にかけて行われたインターネット調査。「近年、平常時の体温が低い子どもが増えていると感じるか」との問いには、2.8%の医師が「増えている」、75.7%の医師が「やや増えている」と答えた。増えていると答えた医師を対象に「いつ頃から低体温の子どもが増えてきていると感じているか」を尋ねたところ、4割の医師が「2~3年前ごろより」と答えた。「5年前ごろから」増えたという医師も36.9%おり、ここ5年内に子どもの低体温化が目立っていることが分かった「低体温の子どもに共通する特徴」について聞いたところ、「やせ気味」が49.5%、「疲れやすい」が38.3%、「集中力がない、落ち着きがない」が18.7%、「動きが緩慢、反応が遅い」が17.8%、「食欲にムラがある」が16.8%などとなった。「子どもの低体温の原因」についての問いには、「代謝の低下」が58.9%、「睡眠不足」と「就寝時刻が遅い」がともに45.8%、「食生活の乱れ」が42.1%、「冷暖房使用による体温調節機能の低下」が41.1%などとなった。「低体温対策として有効なこと」を聞いたところ、は「適度な運動」が72.9%、「十分な睡眠」が65.4%、「食生活の改善」が57.9%などとなった。「適度な運動」の強度については、ジョギングや鬼ごっこなど軽く汗をかく程度の運動を指すとする意見が71.8%、ウオーキングや体操、お遊戯などが52.6%だった。また、必要とされる睡眠時間については、9割の医師が「8時間以上は必要」と答えた。「子どもの低体温傾向改善と水分補給」についての問いには、72.9%の医師が「水分補給は有効」と答えた。また、水分補給の方法は「少量をこまめに」が88.5%となり、温めて飲むよりも「常温を飲む」をあげた医師のほうが2倍以上多かった。「1日に子どもが必要な水分量」は「1.5リットル」という回答が40.2%で最多。「1リットル程度」が32.7%、「2リットル程度」が21.5%で、94.4%の医師が「1~2リットルの水分補給」を推奨した。詳細は「キリンアルカリイオンの水トピックス」で閲覧できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月04日医師コミュニティーサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、「外来受診時の体重測定」に関する調査を実施。調査期間は7月25日~7月31日、2,818件の回答を得た。「外来受診時に体重測定を実施しますか?」という質問では、54%の医師が「必要時に体重測定を実施」と回答。特に体重測定が必要な疾患として、うつ病、心不全、メタボ、肝硬変、糖尿病、腎不全などがあげられた。小児科や妊婦の定期検診、抗がん剤治療時なども体重測定が実施されている。「体重測定は、ほぼ実施していない」と答えた医師は20%。「自己申告を記載する程度」、「洋服を着て体重測定しても正確性に欠ける」といったコメントがみられた。特に、呼吸器内科、泌尿器科、眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、神経内科などは、体重測定を必要としないことが多い結果となっている。一方、「ルーティンとして、ほぼ毎回体重測定を実施」と答えた医師は15%にのぼり、小児科、産婦人科、腎臓内科、循環器内科、精神科からの回答が目立った。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月20日医師限定のSNS「MedPeer」を運営するメドピア株式会社では、「先天性肥厚性幽門狭窄(きょうさく)症の治療」に関するインターネットリサーチを行った。調査対象はメドピアに会員登録をしている小児科、小児外科の医師で、有効回答数は272件。先天性肥厚性幽門狭窄(きょうさく)症は乳幼児に見られる消化器系疾患で、生後2~3週間ごろからミルクを噴水のように大量に吐くようになる病気。飲んだミルクが胃より先に進まなくなり、栄養を吸収できず体重があまり増えなくなる。原因は胃と十二指腸をつなぐ幽門括約筋周辺の肥大といわれている。小児外科の教科書には手術が第一選択と記載されていることが多く、小児科の教科書には内科的治療(幽門括約筋の弛緩(しかん)剤等の投与)が一般的とされている。では現場では実際、どちらの治療法を用いていることが多いのだろうか。手術と内科的治療それぞれのリスク等を両親に説明し、相談した上で治療法を決定すると答えた医師が28%。症状の深刻さに応じて、内科的治療ではなく手術をしたほうが良い場合は手術となるようだが、一般的には内科的治療が先行する場合が多い。「相談して決める」に次いで「外科の先生に相談した上で、内科的治療を行う」が21%。「入院期間・手術時間もそれ程かからないため、手術を行う」は20%。内科的治療は、手術よりお金も時間もかかるようだ。一方、手術はそれなりに体への負担も懸念される。症状の重さや幽門筋の厚みなど個々の体の特徴をよく医師から聞き、患者側が治療について正しい知識を得た上で、治療法を選択すべきだろう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月19日こんな時にはこの先生に診てもらうべし!2人目にご紹介するのは「ER 緊急救命室」のダグラス・ロス先生。あのジョージ・クルーニーが演じていた熱血小児科医です。このロス先生は、子供の具合が急に悪くなってしまった!どうしよう?というあなたにオススメ。総合病院のERに勤務し、夜中だろうと何だろうと、子供たちの病気と真摯に向き合ってくれる先生です。ご存知の通り、ジョージ・クルーニーが番組を降板し、ロス先生がシカゴ・カウンティ総合病院を去る形で物語から姿を消したのはシーズン5が放送された1999年。しかしながら、その後の医療ドラマの歴史をふり返っても、ロス先生ほど熱い小児科医はいません。ERにやって来た子供たちに、親身になって対応。子供を連れてきたお母様方からも「ハンサムな上に優しくて素敵な先生ねえ」と大好評でした。ただし、病気の子供たちに対する思いの熱さが災いし、暴走気味になることもしばしば。病院の規則を破った治療を試みたり、子供や母親のためを思って一線を越えたり…。ロス先生がシカゴ・カウンティ総合病院を去ったのも、その熱き無鉄砲さが原因でした。昨年、「ER 緊急救命室」は全15シーズンにおよぶシリーズの歴史に幕を閉じましたが、最終章となるシーズン15にはロス先生が登場!もちろん、演じたのはジョージ・クルーニーです。3人目にご紹介するのは「グレイズ・アナトミー」のデレク・シェパード先生。ロス先生が90年代を代表するセクシー医師なら、2000年代を代表するセクシー医師が脳神経外科医のシェパード先生です。シアトル・グレース病院に勤めるシェパード先生は、幻覚が見える!めまいがひどい!などなど、脳神経外科的治療の必要性が疑われるアナタにオススメ。全米トップクラスの腕前で、治療に全力を尽くしてくれます。しかも、患者に大人気だったロス先生に負けず劣らず、シェパード先生も患者(特に女性)に大人気。患者から恋心を寄せられたことも当然あります。本人が意識しているかどうかはさておき、決めポーズ&台詞は患者のベッドの端に座り、「一緒に頑張ろう」とスマイル。手術を行う前に言う「命を救う最高の午後だ」も素敵です。ただし、全米トップクラスの実力の持ち主ですから当然自信家で、その分、失敗したときは打たれ弱さ全開。シーズン5では患者を死なせてしまったシェパード先生が大スランプに陥ってしまいます。とは言え、そんな姿もまた素敵だったりして…。脳神経外科の手術は、ぜひともシェパード先生にお願いしたいところです。(text:Hikaru Watanabe)<レンタル>「ER 緊急救命室XIV <フォーティーン>」レンタル中<セル>「ER 緊急救命室XIV <フォーティーン>コレクターズ・ボックス」価格:15,750円(税込)発売元・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ発売中© 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.<レンタル>「グレイズ・アナトミー」シーズン5レンタル中<セル>「グレイズ・アナトミー シーズン5 コレクターズBOX Part1」価格:10,500円(税込)「グレイズ・アナトミー シーズン5 コレクターズBOX Part2」価格:10,500円(税込)発売中発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン公式サイト:© ABC Studios.■関連作品:ER 緊急救命室 [海外TVドラマ]グレイズ・アナトミー [海外TVドラマ]©Touchstone Television■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】TBSドラマ「JAPANESE AMERICANS」撮影に同行!人気医療ドラマシーズン5発売記念「グレイズ・アナトミー」DVDを3名様プレゼント初心者も5分で「グレイズ・アナトミー」のいろはが分かる!超凝縮版映像が到着「グレアナ」出演メンバーは優等生?P・デンプシーを始め映画界で引っ張りだこ新たな患者と新たな波乱が…「グレイズ・アナトミー」シーズン5予告編を独占公開!
2010年06月10日